
5月20日に発売になったばかりのASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)をレビュー用にASUS Japanよりお借りしました!
ということでASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)を早速レビュー!ASUSの人気機種ASUS Chromebook Detachable CM3 (CM3000DVA-HT0019)との比較も行っていきます◎
ぜひ最後までご覧ください(^^)/
目次



製品名に「Flip」とあるように360度回転するヒンジを採用しています。ラップトップスタイルのPCでありながらタブレット的な使い方も実現しており、使い勝手の面で優れていると言えます。
ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)のディスプレイを開いてみると、どこかのポジションで止まるということはありません。どこかボタンを押さないと180°以上開かないということもなく、本当に360°好きなポジションで固定できます。
これはかなり使用時の自由度が高いです。

ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)は3:2という比率のディスプレイを搭載しています。それによって縦に長いコンテンツが主となる、Web閲覧・文書作成がしやすいことがメリット。教育現場やビジネス用途に向いています。
ただし、実際に使ってみて感じたのは解像度があまり高くないため、せっかくの3:2比率が活かしきれていないというのが正直なところ、これについては後ほど触れたいと思います。

別売りのASUS USI Penにも対応し、4,096段階の筆圧検知によって絵を描いたり文書にメモを書き加えたりということが可能です。

1.1kgという軽量ボディながら、Chromebook最強クラス15.6時間の長持ちバッテリーを実現しています。これはASUSの人気機種、Detachable CM3と比較しても3時間以上長いことになります。

実際に上記が、ほぼフル充電状態での残りの駆動時間を表すスクリーンショットです。
充電後、ほぼ使用していない状態での残り駆動時間は驚異の19時間26分。ここから15分程度YouTube動画を視聴してみましたが、バッテリー残量は99%のまま変わりなく、残り駆動時間も19時間10分とまさに使った分だけしか減りませんでした。
スペック | ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200) |
---|---|
型番 | CM3200FVA-HW0014 |
価格 | 49,800円(税込) |
カラー | シルバー |
OS | Chrome OS |
CPU | MediaTek™ MT8183(動作周波数:2GHz) |
メモリー | 4GB(増設・交換不可) メモリ仕様 LPDDR4X |
ストレージ | eMMC:64GB |
ディスプレイ | 1,366×912ドット (HD+) 12型ワイドTFTカラー液晶(グレア) (タッチ対応) |
グラフィック | ARM Mali-G72 MP3 (CPU内蔵) |
通信 | Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac Bluetooth:Bluetooth 4.2 |
カメラ・マイク・スピーカー | 92万画素Webカメラ アレイマイク ステレオスピーカー (2W×2) |
本体サイズ | 幅269.2mm×奥行き215.8mm×高さ16.8mm |
重量 | 約1.14kg |
付属品 | ACアダプター・製品マニュアル・製品保証書 |


- USB Type-C (USB 2.0)×1
- microSDカードスロット×1
- USB Type-A (USB 2.0)×1
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1
インターフェイスも確認しておきます。
Chromebookでは珍しくmicroSDカードスロットとUSB Type-A端子を備えています。PCにはType-A端子が無いと何かと困るという方はASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)が有力な選択肢になると言えそうです。
個人的にはmicroSDカードスロットが非常に嬉しく思いました。Chromebookはクラウド上にファイルを置くことを念頭にしているためか、ストレージ容量があまり大きくありません。Chromebook Flip CM3は最大2TBのmicroSDカードに対応しているため、Chromebookだけどオフラインにファイルを置いておくということも可能になります。
また、3.5mmイヤホンジャックも搭載されているという点も、有線イヤホンを使う人にとってはメリットの一つと言えそうです。

ASUSといえば2021年4月に販売を開始したDetachable CM3が非常に人気となっており、公式サイトの販売ページでも定期的に在庫切れになっています。
そこで今回発売されたばかりのFlip CM3(CM3200)とDetachable CM3(CM3000)を比較!
名前が一部似ていることからも分かる通り、性能が同等の機種となっていますが、どの点が違うのか・何を基準にどちらを選べばいいのか検証していきます!


スペック | Flip CM3(CM3200) | Detachable CM3(CM3000) |
---|---|---|
型番 | CM3200FVA-HW0014 | CM3000DVA-HT0019 |
カラー | シルバー | ミネラルグレー |
OS | Chrome OS | Chrome OS |
CPU | MediaTek™ MT8183 (動作周波数:2GHz) | MediaTek™ MT8183 (動作周波数:2GHz) |
メモリー | 4GB(増設・交換不可) メモリ仕様 LPDDR4X | 4GB(増設・交換不可) メモリ仕様 LPDDR4X |
ストレージ | eMMC:64GB | eMMC:64GB・128GB |
ディスプレイ | 1,366×912ドット (HD+) 12型ワイドTFT IPS液晶(グレア) (タッチ対応) | 1,920×1,200ドット (WUXGA) 10.5型ワイドTFT IPS液晶(グレア) (タッチ対応) |
グラフィック | ARM Mali-G72 MP3 (CPU内蔵) | ARM Mali-G72 MP3 (CPU内蔵) |
通信 | Wi-Fi: IEEE802.11a/b/g/n/ac Bluetooth: Bluetooth 4.2 | Wi-Fi: IEEE802.11a/b/g/n/ac Bluetooth: Bluetooth 4.2 |
カメラ・マイク・スピーカー | 92万画素Webカメラ アレイマイク ステレオスピーカー (2W×2) | IN: 192万画素Webカメラ OUT:800万画素Webカメラ(AF対応) アレイマイク ステレオスピーカー (2W×2) |
本体サイズ | 幅269.2×奥行き215.8×高さ16.8mm | 本体: 幅255.44×奥行き167.2×高さ7.9mm 本体 + キーボード: 幅255.44×奥行き167.2×高さ13.3mm 本体 + キーボード + スタンドカバー: 幅255.44×奥行き167.2×高さ16.9mm |
重量 | 約1.14kg | 本体 約506g 本体 + キーボード 約748g 本体 + キーボード + スタンドカバー 約915g |
付属品 | ACアダプター・製品マニュアル・製品保証書 | ACアダプター・製品マニュアル・製品保証書 ASUS USI Pen・デタッチャブルキーボード・フレックスアングルスタンドカバー |
最大の相違点といっても過言ではありません。
オーソドックスなラップトップPCが良いのか、タブレットPCとしても使用できたほうが良いのか、まずはそこで選択の余地があります。
形状が異なるために、両者はキーボードの打ち心地などもまったく異なります。深い押し心地を実現しているFlip CM3(CM3200)に対し、Detachable CM3(CM3000)はキーボードと本体カバーを兼ねるという構造上、どうしてもキーは浅めの押し心地です。
ぜひこれは実物を触ってみることをオススメします。
Flip CM3(CM3200)は画面解像度が1,366×912ドット (HD+)という解像度で、スマホの高精細な画面に慣れている人にとってはやや粗さを感じる解像度となっています。一方でその反面、文字が大きく表示されるという特徴があります。
タブレットスタイルが特徴のDetachable CM3(CM3000)は10.5インチディスプレイながら1,920×1,200ドット (WUXGA)という解像度を持つディスプレイを搭載しているため、細かい文字まで比較的はっきりと表示できます。
もちろん全体として見たときには文字が小さく表示されることになるため、これも好みや用途にもよると思います。
特徴の欄でも述べたようにFlip CM3(CM3200)はChromebook最強クラスのバッテリーを搭載しています。
外出先でPCを使用することが多い・外出中はバッテリーのことなどを気にしたくないという方はFlip CM3(CM3200)を選択すると良いです。
実際に外出時に使用してみましたが、なかなか減らないバッテリーは他機種と比べても安心感が段違いでした。ガッツリと使っても自分の使い方なら3日間は充電不要です 笑
Flip CM3(CM3200)とDetachable CM3(CM3000)、両機種ともに4,096段階の筆圧検知を行うASUS USI Penに対応しています。
しかしながらDetachable CM3(CM3000)には付属するペンが、Flip CM3(CM3200)には付属していません。またペンの収納についてもDetachable CM3(CM3000)は本体に収納することが可能ですが、Flip CM3(CM3200)は収納できません。
画面解像度の観点からも、絵を描いたりメモを取るような用途ならDetachable CM3(CM3000)がオススメです。

大体の性能は同じでも、使用用途や重視したいポイントなどでもどちらか選択することが可能です!
選択に困ってしまう・・・という方は参考にしてみてください。
- 通常のノートPCと同様な使い方をしたい
- キーボードには押し心地を求めたい
- 長持ちするバッテリーのPCが欲しい
- 文書作成をメインに行いたい
- microSDカードを使用したい
- USB Type-Aを使用したい
- タブレット端末として使用したい
- 高い解像度のPCが欲しい
- 動画視聴・電子書籍閲覧をしたい
- ペンを使って何か描き(書き)たい
- 頑丈なPCが良い
- 縦画面で使いたい
Flip CM3(CM3200)とDetachable CM3(CM3000)を比較してみた結果、どちらがものすごく優れているからどちらが絶対にオススメという程ではありませんでした。
つまり使用用途で選ぶのが良いということですね。
ちなみにハイデジがどちらかを選ぶとしたら・・・僅差で画面解像度が高いDetachable CM3(CM3000)を選びます!

さて、お待たせしました!お借りしたASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)の写真を撮ってみました!
今回も写真を多めに掲載しますのでチェックしてみてください。個人的にはアルミボディを採用した質感の高い外観にグッときました◎











PCとして何よりも重要なのがキーボード。
ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)はアルミボディを採用していることもあってか、非常に筐体の剛性感が高いです。それはキーボードにも同じことが言え、鍵打感がしっかりとしており、押したときにたわみなども発生しません。
またエルゴリフトヒンジを採用していることから、キーボードにわずかに傾斜ができ手首への負担が軽減されるようデザインされています。
なお、キーピッチは実測値で18mm、キーストローク2mm弱とノートPCでは標準的なキーボードとなっており、アイソレーションキーと合わせて入力が非常にしやすいキーボードになっています。
3:2比率のディスプレイ搭載している点が特徴のASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)。確かに3:2ディスプレイはWebサイト閲覧や文書作成に向いていると言えるのですが、それは画面解像度が高いときの話。
1,366×912ドット (HD+)のディスプレイは、画面そのものの大きさに対して表示領域があまり広くないと感じるのが正直なところ。
試しにASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)と、普段使用しているLenovo Ideapad Duet Chromebookのスクリーンショットを載せてみます。


同じテンプレートを表示させてみましたが、同じ箇所までしか表示できていないのがわかりますでしょうか。それぞれの解像度は下記の通りとなっています。
ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200) | Lenovo Ideapad Duet Chromebook |
---|---|
12インチ 1,366×912ドット (HD+) | 10.1インチ 1,920×1,200(WUXGA) |
正直に言えば、これなら自分は解像度が高いLenovo Ideapad Duet Chromebookを選んでしまうかも・・・。
ここも気になったポイント。
ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)は、MediaTek MT8183というCPUを搭載しており、Amazon Fire HD 10 2019などもこのCPUを搭載しています。
では動作はどうなのかというと、ところどころの場面で動作に引っ掛かりを感じるのです。
例えば文字入力をしていてBackspaceを押したとき。
わずかに待ち時間が発生し、慌ててカーソルが戻るような挙動になります。Chrome OSは比較的軽くて動作がサクサクしているのが特徴にも拘わらず、こうしたことが起きるのはなぜでしょうか。
せっかくなのでGeekbench5で処理性能を計測してみることにしました。
こちらも比較としてLenovo IdeaPad Duet Chromebookの結果を並べます。なお、どちらもGeekbenchのバージョンは5.4.1で計測しました。


結果は上記のとおりです。
Flip CM3が「シングルコアが259、マルチコアが909ポイント」、IdeaPad Duet Chromebookが「シングルコア301、マルチコアが1433」となりました。シングルコアの数値はそれほど大きく異なりませんが、マルチコアスコアが約500ポイントも異なっています。
なお、IdeaPad Duet Chromebookは同じMediaTek社製のHelio P60TというCPUを搭載しており、日常的に使っていますが動作に不満を覚えたことはありません。
つまりChrome OSでは、このマルチコア900~1,400ポイントの間に快適に動作するかどうかの見えない壁があると言えるでしょう。
タイピングが早い人やサクサクとした動作を求める人には、ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)では不満を覚えることがありそうです。

ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)のオススメポイントをまとめてみました!
360°回転のヒンジを採用することで、ラップトップPCとして使用できることはもちろんタブレットPCのような使い方も可能。使用する人の環境に合わせた使い方ができる!
安くて小さいPCだからといって、筐体に不安感はなし!
しっかりとした押し心地の静かなキーボードで嬉しい!
出先でガツガツPCを使いたいという人には非常にオススメ。
コンセントを探してお店を選んだり席を選んだりしなくても、余裕で1日は持つので安心感が違います!
USB Type-Cの1端子しかないというChromebookも存在する中、Flip CM3はUSB Type-AやmicroSDカードスロットもありインターフェイスが充実!やっぱりPCには複数の端子が必要という方は要チェック◎
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ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)の残念ポイントもまとめました・・・。
3:2ディスプレイを活かしきれない画面解像度がどうしても納得できず。。。
もう少しだけでも高解像度なディスプレイを載せて欲しかった・・・。
文字入力については「基本の基」となるため、そこが満足に動かないとなると今後の使用に不安を感じるのが正直なところ。。。
現在は発売されたばかりで値段がこなれていないこともありますが、Chromebook全体でみれば49,800円(税込)という価格はミドルレンジです。
であれば少し古くても動作がサクサクの物を選ぶか、もう少しお金を足して別のPCにしてもいいかも・・・。
ASUS Chromebook Flip CM3(CM3200)をレビューしてみて思ったのは、PCやスマホ初心者にエントリーモデルを薦めることは実は間違っているのではないかということ。初心者の人ほど高性能なモデルを使った方が、何も気にせず使うことができて結果的に満足度も高くなるように思います。
Flip CM3は形状や価格、バッテリー持ちの観点を含めて考えても、教育現場で使われることを念頭に置いたモデルだと思われますが、子供たちや若年層が求めるようなオールマイティな使い勝手というよりは、用途がはっきりと決まっている人が使うべきモデル、初心者向けに見えて玄人向けモデルのように感じました。
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