
こんにちは、ガジェット好きのハイデジ(@hidigicom)です。
自らのラストワンマイルの移動手段として「電動バイク」を購入しました!
今回はその電動バイクを日常生活で使ってみて良かったところ・不便に思ったことなど、自腹購入をしたからこその率直な意見を記事にしてみようと思います。
電動バイクの導入を検討している方はもちろんのこと、自分の移動手段について見直したいと考えている方に参考になる記事になっていると思います!ぜひご一読ください。
目次
電気自動車や電動アシスト付き自転車がそれほど珍しいものでなくなってきたのと合わせて、「電動バイク」の種類も密かに増えてきているということをご存知でしょうか。
実はハイデジ自身まったく知らなかったのですが、調べてみると2021年時点で20車種以上が販売されており、価格も高いのかと思いきや普通の原付バイクや電動アシスト付き自転車と同じくらいで買えるモデルもあり、実は身近な乗り物になってきています。
自宅から半径5km圏内の移動が増え、ちょうど電動アシスト付き自転車の購入を考えていたところだったので、この際「電動バイク」を生活に取り入れてみたらどうかと思い、購入することにしました。
今回購入したバイクは「GOCCIA GEV600」という車種です。「GOCCIA」は中国のメーカーで「GEV600」が車種名となります。
なお、デザインは「Benelli」というイタリアのバイク・自転車ブランドが行っており、その他の電動バイクに比べて洗練された印象に仕上がっています。
「600」という車種名は定格出力が600Wであることを表しており、日本の道路交通法上600W以下のバイクは「第1種原動機付自転車の扱い」となるため、50cc原付バイクと同様の扱いとなり普通自動車運転免許で乗ることができるバイクです。
日本では株式会社プロトという創業40年の会社が輸入元となり、国内における開発・調整のほか保証や修理の受付を行っています。



軽やかな見た目が印象的なGOCCIA GEV600。その要因は大きく2つ挙げられます。
通常50ccの原付バイクでは10インチ前後のホイールが採用されていることがほとんどですが、GOCCIA GEV600は原付バイクながら大径の14インチホイールを採用。
一般的にタイヤサイズが大きくなると「走行安定性・加速性が向上」するとされており、見た目はもちろんのこと乗り味にも注力されています。

一方で気になるのが価格の面。タイヤはGOCCIA GEV600専用のタイヤが装着されていることから、一般的な原付スクーターよりもタイヤ価格は高いと思われます。
繰り返しになりますがGOCCIA GEV600は電気とモーターの力で走行するため、エンジンが搭載されていません。それだけでなく、動力を車輪に伝えるための「チェーン・ベルト・シャフト・ギア」のような駆動系パーツも搭載されていません。
よって、一般的なスクーターと比較して横幅が抑えられるだけでなく、車両下部がすっきりとするため軽やかな印象が感じられるデザインとなっています。
製品名 | GEV600 |
車両区分 | 第1種原動機付き自転車 |
車両寸法 | 1720×690×1030mm |
車両重量 | 56kg |
座面高 | 740mm(実測) |
出力(定格/最大) | 600W×1300W |
最高速度 | 50km/h |
積載重量 | 150kg(乗員含む) |
1充電走行距離 | 70km(30km/h定地走行、乗員50kg、バッテリー新品、気温15℃、無風) |
乗車定員 | 1名 |
モーター | 48V×600W |
バッテリー種類/重量 | リチウムイオンバッテリー/7.4kg |
バッテリー電圧/容量 | 48V/20Ah |
充電時間 | 6-8時間 |
ホイール | アルミ合金 |
タイヤサイズ | 2.25-14 |
最小回転半径 | 1.6m(実測) |
制動装置形式 | 前:ディスクブレーキ 後:ドラムブレーキ |
カラーラインナップ | ブラック×グレー ホワイト×ホワイト レッド×ホワイト ライトブルー×グレー |
製造国 | 中国 |
価格 | 162,800円(税込) |

購入後、往復20km程度の走行をしてみましたので、いくつかの項目ごとに感想をまとめていきたいと思います。




操作は原付バイクとほぼ同様の操作で、「電源ボタンを押して」→「MODEスイッチでステータスをREADYに」→「ハンドル右側のスロットルを回す」だけで走行することが可能です。
ライトスイッチやウインカースイッチがハンドル左側にまとめられており、初めて電動バイクに触る方でも違和感なく操作できます。
1つ珍しいと感じたのがハザードスイッチ。原付バイクにはハザードスイッチが無いモデルも存在しますがGOCCIA GEV600には搭載されています。

電動バイクというと瞬発的なトルクの良さを生かした乗り味にセッティングされている車種が多いですが、GOCCIA GEV600はトルクの出方が調整されており従来の原付バイクと同じような感覚で乗ることができます。
電動バイク特有の乗り味を求める人には少し物足りないかもしれませんが、「スムーズな加速」と「多くの人の使いやすい・乗りやすい」が両立されている印象です。
モードスイッチにより「ECOモード・POWERモード」の切り替えができ、「POWERモード」選択時は坂道でもグイグイ加速していきます。走行中のモード変更も可能なので、走行中の場所に応じて切り替えるとスムーズな走行ができるでしょう。
ただし「POWERモード」設定時はバッテリーもグングンと減っていくのでほどほどに。。
カーブでは通常の原付バイクと同様に体を傾ける(バンクする)ことで、スムーズなコーナリングが可能です。
また、車幅が狭くハンドルの可動域が広くとられているおかげか、狭い道などでのUターンも難なくこなします。最小回転半径は実測1.6mで、スズキ・レッツやホンダ・タクトベーシックが1.8mなので比較しても小回り性能が高いと言えるでしょう。
都市部や住宅街での移動が快適だと感じるのはこうした所以です。

ブレーキは「前輪:ディスクブレーキ、後輪:ドラムブレーキ」という組み合わせです。一般的にディスクブレーキの方がブレーキの効きが強いとされています。
試しに安全な場所で、時速15kmからの停止する動作をそれぞれ片側ブレーキのみで行ってみましたが、確かに前輪:ディスクブレーキで停止した際は狙った場所に止まりやすいと感じ、ディスクブレーキの威力をしっかりと感じることができました。
また、エンジンブレーキという観点では通常の原付バイクとは大きく異なります。
エンジン車ではアクセルをOFFにすることでエンジンブレーキがかかり始めますが、GOCCIA GEV600の場合はエンジンが無いためエンジンブレーキはかかりません。また、回生ブレーキ機能も無いのでアクセルOFFではクラッチを離した状態で走行している時のように、スーッとわずかに減速をしながら進み続けます。
この惰性状態の走行をうまく活用できれば航続距離を延ばすことができます。
GOCCIA GEV600の座面高は実測で74cmです。
身長168cmの男性が跨いだ場合両足がしっかりと地面に着きます。乗る人の身長などにもよりますが足裏の半分以上が地面に付くのが良いとされていることから、小柄な女性が乗った場合でも足つきは悪くないと言えます。
電動バイクの中にはサスペンションを省くモデルも存在しますが、GOCCIA GEV600には前後輪にサスペンションが備わっています。道路やマンホールの継ぎ目の段差を通過した際の衝撃も緩和され乗りやすいです。
一方で、GOCCIA GEV600のシートは一般的は原付バイクと比較すると少々小振りになっており、長時間座っているとお尻が痛くなってくるため長距離移動にはあまり向いていないと言えるでしょう。
電動バイクにおいて一番のメリットは「エンジン音がしない」ということ。無音で走行できるということがこんなに快適なのかと改めて気づかされました。
音だけでなく振動も少ないので、走行後の疲労感も少ない点も◎
ただし、歩行者や自転車に気づいてもらいにくいので、住宅街を走行する際は十分な減速と安全確認が必要です。

GOCCIA GEV600にはスマートキーによるセキュリティ設定を行うことが可能です。
セキュリティ設定時には「キュイッ」と大きな音が鳴り、セキュリティ動作が開始されたことを知らせます。この音が結構大きいため住宅街やマンションで使用する際には、動作音が気になるかもしれません。
セキュリティ動作中は、車輪が回ったり大きな動きを検知したりすると警告音が鳴り、しばらくすると鳴り止んで再度監視が開始されます。



GOCCIA GEV600のバッテリーはシート下に収納されています。
車載状態で充電することも可能なようにシート下には充電口があります。取扱説明書上ではバッテリーを取り外した状態での充電が推奨されていますので、できるだけ取り外して充電するようにしましょう。
なお、バッテリーは500回充電で80%の性能が保たれるように設計されています。毎日フル充電をするという人は少ないと思いますので、5年程度は性能が保たれた状態で乗車できると思われます。
またスペアバッテリーは49,500円(税込)で販売されています。
ここからはQ&A形式で電動バイクで気になる疑問に答えていきます。

- 1充電でどれくらい走れる?
- ECOモードで20kmほど走行すると、バッテリー残量は「乗車前95%→乗車後51%」となりました。
場所・状況に応じて走行可能距離は変わりますが、およそ20kmでバッテリー50%を使用し、フル充電では40km程度走行が可能だと思っておくと良いと思います。
これをどう思うかはそれぞれ委ねられますが、少なくともハイデジの場合は原付バイクで長距離を走ることはないので十分走れるなと感じています。
- 充電時間はどれくらい?
- 充電時間は公称値で6-8時間とされています。
ただし、これはあくまでフル充電をした場合。実際には空にしてから充電するということは少ないので4-5時間程度で充電は完了します。
- いくらで購入した?
- 本体価格は162,800円(税込)ですが、登録費用などを含めると19万2,000円支払いました。
この金額の中には、自賠責保険5年分・ナンバー取得費用・納車点検費用などが含まれているため、乗り出し価格を17万円前後に抑えることは十分可能でしょう。
- ランニングコストはどれくらい?
- ハイデジはマンション住まいのため、毎月発生する費用は保険代と駐輪場代を合わせた2,440円です。そこに充電した分だけ電気代が発生します。バッテリーはフル充電にして25円程度の電気代が発生しますが、仮に30日間毎日充電しても750円程度ですので、クルマと異なり負担感が無く所有できるのは良いですね。
- 電動バイクにして良かったところは?
- まずは音が静かなところ。原付バイクというとエンジン音や振動が大きいイメージだったので、それらが無いだけでも十分に購入して良かったと感じています。
また、ガソリンスタンドに行く必要が無いのも良かった点です。もちろん航続距離が短いのでガソリンの原付バイクと比べて手間が増える部分もあります。ただ実走行で40km程度走行でき、いつでも自宅で充電ができると考えれば電動バイクも悪くないと言えます。
- 電動バイクで困ったことは?
- 強いて言うなら航続距離と音でしょうか。
航続距離が短いのでガソリン車の原付バイクと比べると移動範囲が狭まります。
またエンジン音がしないので歩行者や自転車に気づかれにくいというデメリットがあります。
- 最高速度はどれくらい出るの?
- ECOモード設定時:30km/h
POWERモード設定時:48km/h
第1種原動機付き自転車に分類されるGOCCIA GEV600ですが、ECOモードに設定している限り速度違反になることが無いので安心です。
- 故障・修理があったらどうするの?
- 一般的に電動バイクは家電量販店などでも販売されていますが、GOCCIA GEV600は株式会社プロトと取引のあるバイク屋さんで購入することになります。つまり、故障・修理の受付についてもバイク屋さんが行います。
個人的には、いざというときにプロに相談しやすいという点も購入の決め手になりました。
いかがでしたでしょうか。
GOCCIA GEV600は電動バイクならではの静粛性と小柄なボディのおかげで、特に都市部で使いやすいと感じるバイクになっています。航続可能距離は決して長いとは言えませんが、「通勤通学で駅・会社まで行く・近所のスーパーに買い物に行く」などの短距離移動にはもってこいだと言えます。
バッテリーが取り外せることで自宅内に持ち込んで充電ができることから、マンションに住んでいるという方も安心して購入できるというのは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
電動バイクは、免許の取得や保険への加入が必要になるものの自転車に近い感覚で乗ることができ、ランニングコストも安いので負担感がなく乗り回せます。公共交通機関を使うのが躊躇われる昨今、皆さんも日常の足としてGOCCIA GEV600の導入を考えてみるのはいかがでしょうか。