
SONYから発売されている完全ワイヤレスイヤホン(WF-1000XM4)とワイヤレスヘッドホン(WH-1000XM4)を7月に入ってから同時に購入しました!
両機種ともに音質・ノイズキャンセリング・外音取り込みなどの性能が良く、どちらを買っても不満のない製品ですが、後悔しない買い物をするためにどちらか1つだけ購入するなら?という視点で比較してみたいと思います。

目次
2021年7月現在、SONYから発売される完全ワイヤレスイヤホン(WF-1000XM4)とワイヤレスヘッドホン(WH-1000XM4)は、両機種ともに同社のフラッグシップモデルとして販売され、音質やノイズキャンセリングの性能に関して良い評価を得ています。
そんな「評価の良い2機種を比較したら何が違う?」のだろうか?
イヤホンとヘッドホンは構造が違うのだから本来は比較すること自体がナンセンスですが、どちらも良い評価なら結局どちらを買えば良いの?と僕自身が感じたので、「どういう方にはどちらがオススメ」ということ明らかにしていきます!



- 完全ワイヤレスイヤホンにおいてトップクラスのノイズキャンセリング性能
- SONY製完全ワイヤレスイヤホン初 ハイレゾ対応
- LDACコーデック対応
- DSEE Extremeによるハイレゾ級高音質再生
- ボイスピックアップテクノロジーによるクリアなマイク性能
- 高い装着性と快適なつけ心地
- ロングライフバッテリー
- 360 Realty Audio対応
スペックシート | WF-1000XM4 |
---|---|
形式 | 密閉, ダイナミック |
ドライバーユニット | 6 mm |
マグネット | 高磁力ネオジウムマグネット |
重量 | 約7.3g(イヤホン本体片側) 約54.2g(イヤホン両側・ケース) |
充電時間 | 約1.5時間 |
充電方法 | USB充電(ケース使用) ワイヤレス充電(ケース使用) |
電池持続時間(連続音声再生時間) | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) |
電池持続時間(連続通話時間) | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) |
端子 | USB Type-C |
通信方式 | Bluetooth 5.2 |
最大通信距離 | 約10m |
使用周波数帯域 | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) |
対応Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC |
伝送帯域 | 20Hz-20,000Hz(44.1kHz サンプリング) 20Hz-40,000Hz(LDAC 96kHz サンプリング 990kbps) |



- ノイズキャンセリングプロセッサーQN1とデュアルマイクによる最高クラスのノイキャン性能
- 可聴帯域を超える40kHzまでの高域再生が可能な40mmHDドライバーユニットを搭載
- 有線接続によるハイレゾ再生に対応
- LDACコーデック対応
- DSEE Extremeによるハイレゾ級高音質再生
- ロングライフバッテリー
- 360 Realty Audio対応
- マルチポイント接続・マルチペアリング対応
スペックシート | WH-1000XM4 |
---|---|
形式 | 密閉, ダイナミック |
ドライバーユニット | 40mm ドーム型 |
マグネット | ネオジウム |
周波数特性 | 4Hz-40,000Hz |
対応インピーダンス | 40Ω(有線接続、POWER ON時 1 kHzにて) 16Ω(有線接続、POWER OFF時 1 kHzにて) |
重量 | 約 254g |
充電時間 | 約3時間 |
充電方法 | USB充電 |
電池持続時間(連続音声再生時間) | 最大30時間(NC ON時) 最大38時間(NC OFF時) |
電池持続時間(連続通話時間) | 最大24時間(NC ON時) 最大30時間(NC OFF時) |
端子 | USB Type-C ステレオミニジャック |
通信方式 | Bluetooth 5.0 |
最大通信距離 | 約10m |
使用周波数帯域 | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) |
対応Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC |
伝送帯域 | 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング) 20Hz – 40,000Hz(LDAC 96kHzサンプリング 990kbps) |

まずはスペック表での比較です。異なっている箇所・優れているところに赤のマーキングをしてみました。
スペックシート | WF-1000XM4 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
形式 | 密閉, ダイナミック | 密閉, ダイナミック |
ドライバーユニット | 6 mm | 40mm ドーム型 |
マグネット | 高磁力ネオジウムマグネット | ネオジウム |
周波数特性 | 非公表 | 4Hz-40,000Hz |
対応インピーダンス | 非公表 | 40Ω(有線接続、POWER ON時 1 kHzにて) 16Ω(有線接続、POWER OFF時 1 kHzにて) |
重量 | 約7.3g(イヤホン本体片側) 約54.2g(イヤホン両側・ケース) | 約254g |
充電時間 | 約1.5時間 | 約3時間 |
充電方法 | USB充電(ケース使用) ワイヤレス充電(ケース使用) | USB充電 |
電池持続時間(連続音声再生時間) | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) | 最大30時間(NC ON時) 最大38時間(NC OFF時) |
電池持続時間(連続通話時間) | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) | 最大24時間(NC ON時) 最大30時間(NC OFF時) |
端子 | USB Type-C | USB Type-C ステレオミニジャック |
通信方式 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.0 |
最大通信距離 | 約10m | 約10m |
使用周波数帯域 | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) |
対応Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC | SBC, AAC, LDAC |
伝送帯域 | 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング) 20Hz – 40,000Hz(LDAC 96kHzサンプリング 990kbps) | 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング) 20Hz – 40,000Hz(LDAC 96kHzサンプリング 990kbps) |

外観・携帯性・電池持ち | WF-1000XM4 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
形状 | 完全ワイヤレスイヤホン | ワイヤレスヘッドホン |
重量 | 約7.3g(イヤホン本体片側) 約54.2g(イヤホン両側・ケース) | 約254g |
電池持続時間 (連続音声再生時間) | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) | 最大30時間(NC ON時) 最大38時間(NC OFF時) |
充電時間 | 約1.5時間 (置くだけ充電対応) | 約3時間 |
「携帯性に優れるイヤホン」と「音楽への没入感が大きいヘッドホン」、どちらが使用環境に合うか検討する必要があります。
両機種の場合は重量が5倍ほど異なることを踏まえて、なるべくカバンは持ちたくない・持ち物は軽くしたいという方はWF-1000XM4(イヤホン)、電池持ちを重視する方はWH-1000XM4(ヘッドホン)を選択することをオススメします。
音質に関してはヘッドホンが優勢です。
WF-1000XM4もワイヤレスイヤホンにしては非常に健闘していますが、さすがに耳全体を覆う構造そのものやドライバーを大きくできるヘッドホンを食いつぶすほどかと言えばそれはNOです。
音の立体感や曲の空気感を感じやすいので単純な音の良さだけでなく、表現が難しいですが「音楽に浸る」ことができるのは間違いなくWH-1000XM4です。
なお、どちらの機種もイコライザーを使用することで初期状態よりもさらに音質は化けるので、購入した方は好みに応じてイコライザー設定をするようにしましょう。
ノイズキャンセリング | WF-1000XM4 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
ノイズキャンセリング性能 | ◯ | ◎ |
装着時の静かさ | ◎ | ◯ |
ノイキャン性能については公式サイト上でもWH-1000XM4のページにノイキャン技術に関する記述が多いことから、WH-1000XM4の方がノイキャン性能が優れているのではないかという予想を立てていました。
確かにノイキャン性能はWH-1000XM4の方が優れているのですが、実際には装着時の静かさで選べばWF-1000XM4の方が静かでした。
というのもWF-1000XM4はカナル型イヤホンであるだけでなく、イヤーピースにはポリウレタンフォーム素材を使用したノイズアイソレーション機能を持たせています。耳への密着度が高いので、ノイズキャンセリング性能以前に遮音性能が高いと言えるのです。
ではWH-1000XM4がダメダメなのかというとそういうわけでないです。むしろ装着した瞬間の「ノイキャンが効いているという感覚」ではWH-1000XM4が勝っています。それでも”絶対的な静かさ”を手に入れられない理由は、ノイズキャンセリングはしっかりしつつも人の声のみ拾ってスピーカーから流しているから。
人の声(テレビからの音や放送・アナウンスを含めて)をカットすることは現在のところできないため、”絶対的に静か”とは言えないので注意が必要です。
外音取り込み機能 比較 | WF-1000XM4 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
起動 | 片側の本体をタップ | 片側の本体をタップ |
起動通知音 | あり | あり |
外音取り込み時の音 | クリア・自然 | やや人工的だが不満はなし |
最後に外音取り込み・スピーク・トゥ・チャット機能を比較します。
外音取り込み機能については、両機種ともに片側本体のタッチセンサーに触れることで起動させることができます。ノイズキャンセリングの項目で触れたとおり、WF-1000XM4の方が絶対的な静かさという面で優れており、外音取り込みを起動させた時とそうでないときの差がはっきりとしています。
また外音取り込み時の音がクリアで自然なのもWF-1000XM4と言えます。
つまり、外音取り込み機能で比較をするとWH-1000XM4も決して悪くはないものの、WF-1000XM4の方がより優れていると言えます。
Speak to Chat機能 比較 | WF-1000XM4 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
起動通知音 | なし | あり |
モードが終了するまでの時間 | 5,15,30秒,自動終了OFF | 15,30,60秒,自動終了OFF |
スピーク・トゥ・チャット機能を比較すると、WH-1000XM4は通知音が鳴るので機能のONOFF状況がわかりやすいです。なお、WF-1000XM4では通知音が鳴らずに機能が起動します。(ノイズキャンセリング中と外音取り込み中で音がはっきりと異なるので、通知音が鳴らずとも起動の有無にはすぐにわかります。)
また、スピーク・トゥ・チャット機能のモードが終了するまでの時間に差があります。
WF-1000XM4は、「5秒・15秒・30秒・自動で終了しない」の4つから選択でき、WH-1000XM4では「15秒・30秒・1分・自動で終了しない」の4つから選択可能です。
つまりWF-1000XM4の方がスピーク・トゥ・チャット機能からの復帰を短く設定できます。これに関しては特に優劣があるわけではありませんが、会話終了後素早く機能を終了させてほしいかどうかで好みが別れそうです。
各項目に分けてWF-1000XM4とWH-1000XM4を比較してみました!
今回比較した内容のうち特に重要なものを抜き出した表が以下です。
比較 | WF-1000XM4 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
携帯性 | ◯(完全ワイヤレスイヤホン) | △(ワイヤレスヘッドホン) |
音質 | ◯ | ◎ |
電池持ち | ◯ | ◎ |
充電時間 | ◯ | △ |
ノイズキャンセリング | ◯ | ◎ |
外音取り込み | ◎ | ◯ |
絶対的な静かさ | ◎ | ◯ |
こうしてみると完全ワイヤレスイヤホンであるWF-1000XM4の方が万人にオススメできるイヤホンであることがわかります。特に耳にしっかりと合わせられたときの”静かさ”は特筆モノです。
一方でヘッドホンタイプのWH-1000XM4は、大きさゆえに携帯性や充電時間の面でやや人を選びますが、音に臨場感が欲しい方・音楽の世界に浸りたい方には本当にオススメ。ゆっくりと腰を据えて使用する機会がある方に一度使ってみていただきたいヘッドホンです。
じゃあどちらか1つだけ選ぶとしたら結局どちらを選ぶの・・・?
もし仮にどちらか1つだけしか購入できないならば、ハイデジなら・・・
不満点が少なく場所を選ばない「WF-1000XM4」を選びます!!
ぜひ皆さんも好みの機種をチェックしてみてください。